文字画像 風と土の寄りあい通信 目次

 リレートーク 日付の新しい順に掲載しています

◆きどのりこさんへ

2002年も、もう終りです。年号の数字が左右対称に並んでいる年を「対称年」と呼んでいて、過去の歴史上こうした対称年には、大きな事件が発生していると、ある中国人の友人から教えられましたが、きどさんの2002年はどうだったのでしょう。
なにか事件が起こる、あるいは世の不正に対して憤りを感じるときなど、丸岡秀子先生が存命ならば、どう発言されるだろうか、という想いは「風と土の寄りあい」世話人のみなさんに共通しているようです。
この年末、当方が丸岡先生に語りかけたいと思ったのは、国立国語研究所が、分かりにくい外来語を日本語に言い換える工夫についての提案(中間発表)を公表した件についてです。官公庁が作成する「白書」に記載されているカタカナ言葉・外来語の1172語のなかから、わずか63語を漢字やひらかな表記に置き換えたに過ぎませんが、分かりにくいカタカナ語を増幅し、氾濫させている、つまりは日本語を混濁させている場所の一つが、紛れも無い官公庁そのものであって、これに広告媒体やマスコミも同調してきた、哀れな状況までも露呈したのではなかったかと。児童図書の分野ではどうだったのでしょう。少なくとも丸岡先生はカタカナ語の使用に慎重だったように思います。国立国語研究所は、もっと積極的に官公庁の用語点検に力を入れる役割を具体化させる必要があるのでは、と思うのですがいかがでしょう。

寺澤 正 2002.12.28

◆寺澤 正さんへ

「私はね、(寝不足を補うために)午後の遅い時間に横になって睡眠をとるんですよ。そして日暮れ時に目が覚めると、夕闇の中で何もする気がなくなる位に、力がわいてこないのよ。で、このまま死んでしまってもいいかなと思うんだけど、それでも身体が動くままにベッドから下りて、台所の戸棚の前に立ち、戸を開けて、壺のふたをとって砂糖を一匙なめるんです。そうすると、又、机に向かって原稿を書く気力が出てくるのよ・・ふっふっふ」
津田櫓冬さんの丸岡先生の言葉を再録しました。砂糖を一匙なめると気力が湧くんですね。私も試してみようと思ったのです。お酒もいいかなって思うのですが、飲んだあと、どうでもよくなってしまうので、思案中です。近況報告まで。
良いお年をお迎えください。

稲葉 通雄 2002.12.26

◆稲葉通雄さんへ

津田櫓冬さんから、丸岡秀子さんの根性物語を伺い、私も普段着の秀子先生の思い出が過ぎりました。秀子先生とわたくしは、何故かともに広島カープふぁんでした。とくに逆転勝ちがお好きで、そんな時「勝ったわね、よっかったね」とお電話いただいたこと思い出します。最近の報道で、あの時の古葉監督が広島市長選に立候補するとか。原爆被災地に、ことさら心を寄せていた秀子先生、このことをどう判断されるのでしょうか。いま思い巡らせています。

山口 美代子 2002.12.21

◆山口美代子さんへ

十数年前、晩年といえども、夜遅く迄執筆活動をされていた丸岡秀子さんが、こんな話をされていたのを思い出しました。
「私はね、(寝不足を補うために)午後の遅い時間に横になって睡眠をとるんですよ。そして日暮れ時に目が覚めると、夕闇の中で何もする気がなくなる位に、力がわいてこないのよ。で、このまま死んでしまってもいいかなと思うんだけど、それでも身体が動くままにベッドから下りて、台所の戸棚の前に立ち、戸を開けて、壺のふたをとって砂糖を一匙なめるんです。そうすると、又、机に向かって原稿を書く気力が出てくるのよ・・ふっふっふ」
 身体機能のことも合わせて、いつも等身大の姿勢を大事にされてきた丸岡さんだから、投げかけられる問題やテーマは、いつも説得力があるのだろうと思います。
 それにしても、丸岡さんは、いつも体力の限界に挑まれて仕事をされていたのだと、これを書きながら気がつくのです。

津田 櫓冬 2002.12.16

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